Movie & Animationカテゴリの記事

狼と香辛料

March 13, 2008 02:36
 

このところ更新をサボりがちですが、なんとか苦境を乗り切れそうな兆しが見えてきましたので、久々に軽めの内容で更新を行おうと思います。
お題は先日、高校時代の先生のお宅に悪友2人とお邪魔した際に話題になったアニメ『狼と香辛料』です。なかなかツボだったので、原作をAmazonで大人買いしてみました。現在6巻中2巻読破しました。

狼と香辛料 (電撃文庫)
表紙を見てひくのはやめましょう(笑)

詳細は公式サイトに譲りますが、概略を述べると、時は教会や貴族が存在したころ、主人公の行商人ロレンスと、その相棒の賢すぎる狼娘ホロの旅先珍道中を描いたファンタジー作品です。行商人の話ということもあって、町から町へ物を売りさばきつつ、儲かっただの損をしたのの笑あり涙ありの話となっています。
僕は話の設定が巧妙だとすぐにはまってしまう口ですが、この作品はキャラクター設定が実に愉快です。見た目はかわいいが中身は百戦錬磨なホロに、まだまだ青二才なロレンスが振り回されるという構図があり、2人の会話は掛け合い漫才等しく、読み進めていく上でニヤニヤせざるを得ません。ホロの頭の回転が良すぎるのが魅力で、会話を楽しむ前にしていた予測がだいたい裏切られます。そんな時は正直かなり悔しいです、そこまで先を読めるか(笑)。ロレンスもロレンスで、商人気質というかでホロをやり込めようと虎視眈々としているあたりが笑えます。結構撃沈していますが。
ニヤニヤする部分の他(といってもニヤニヤが大部分)は、それなりにまじめな商売の話で、1巻、2巻読んだ限りでも為替や信用取引の話がでてきました。インターネットでオンライントレードではないので、決済が敢行されるまで時間差が発生するあたりが商売の話として捕らえても面白いです。

ということで、ニヤニヤしたいファンタジー好きの方にはお勧めです。なお近辺で貸して欲しいという方いましたら貸します。

パプリカ

January 21, 2007 23:59
 

先週、時間を見繕って映画を一本見てきました。公開されてから結構日がたってしまっていますが、筒井康隆原作、今敏監督の『パプリカ』です。今回の記事はそれについての短信を。

話の内容はともかくとして(あれは映画だけみてもわかるわけがないと思います)、とにかく色の使い方が冴えています。本作品は『今まで映像化不可能といわれてきた作品をついに映像化』のようなキャッチコピーでしたが、原作との対比で評価するのとは別次元の価値があるのではないかと思わせられました。確かに原作のトンでも感を出しながら映像化を行うというのは困難を極めた作業だと思いますが、それ以上に配色にこだわりを感じました。
印象に残った場面は、極彩色の異物によるパレード。怪しさを際立たせていました。そして、ラストシーンの灰色1色の暗闇から、色がある現実への回帰。大団円に相応しい演出でした。今、手元にはパンフレットがあるのですが、どの画像も綺麗な配色で飾られています。

声優は安定している布陣でしたね。あんまり詳しくはないのですが、林原めぐみ(綾波レイな感じ)とか山寺宏一(トグサくん)とか。江守徹も悪役でいい味だしていました。

テーマ曲『白虎野の娘』も原作のスクラップさ(褒め言葉です)に負けず劣らず、怪しげな雰囲気をかもし出していて良い感じでした。この曲を聴きながら、プログラムや論文を書くと効果が絶大だと思います。ちなみに『白虎野の娘』は曲を担当している平沢進氏の好意で無料にて提供されています。暇な方は聞いてみてください。

最後にちょっとしたことを。原作でも映画でもそうですが、バーのマスターが過去訳ありの人という設定が(あまりにも自分的にベタすぎて)僕は大好きです。しかも映画版では声を、原作者と監督、つまり筒井康隆と今敏が担当していましたさ(笑)。

時をかける少女

September 03, 2006 23:47
 

個人的に話題の映画『時をかける少女』を観てきました。回りの評価がそれなりのもの(Yahoo!の評価で現在4.7/5.0)で、さらに原作が40年前からの折り紙つきなので、外れるわけがありません。予想通り非常に面白い作品でした。
作品全体についていうと、初のアニメ化によって原作の面白さを余すところなく、そしてそれを超えてビジュアルで表現することに成功したのではないかと思います。タイムリープするシーン(時間の帯から帯へと落ちこんでいく)とか、時間を飛んだ後のゴロゴロ(笑)、そしてとにかく主人公が走りまくるあたりがとても個人的にはツボでした。

しかしながら、この作品、原作を忠実に再現したものではありません。現代風に新たに再構成されたシナリオが非常によくできていると思いました。
今回はそのシナリオについて感想をつらつらと書いてみようかと思います。以降、激しくネタばれの可能性があるので、回避されたい方は読まないでください(笑)。

シナリオの感想を一言でいうなら、とても切ないなぁ、というのが正直なところです。ネガティブイメージとしての切ない、というよりかは何か心に引っかかるものがあるような切なさでした。もしかしたら、切ないという表現自体に問題があるのかもしれません。
その引っかかりというのは原作の小説と今回の映画版とで決定的に異なっている部分によるものだと思います。

時をかける少女 〈新装版〉

僕はまず原作にあたるのが好きなので、筒井康孝の原作小説『時をかける少女』を事前に一読していきました。タイムリープ、人物設定などの基本路線は、原作と今回の映画版でほとんど同じです。
では何が決定的に違うかというと、物語の結末です。原作では好きになった男の子が未来に帰る際、現代に残る女の子の記憶を消して未来に帰るという設定です。つまり現代に残された女の子には、もう何が起こったのかぼんやりとした感覚しか持ち合わせていません。
一方の映画版は未来に男の子が帰る際、女の子の記憶を消しません。しかも男の子は『未来で待っているから』というセリフを残して別れています。『未来』が人一人の人生を超えたずっと先の未来であろうにもかかわらず。

記憶が消されない映画版の結末は果たして結末としてどうなのかは、意見が人によって別れるところだと思います。記憶はまた会えるという希望を思い起こす為のものでハッピーエンドだということもあれば、もう会えないという悲観に繋がるスパイス的な最後として効いているんじゃないか、とか、これは好みの問題だと思います。

しかしながら、映画版であえて原作を変えてまで記憶を消さない結末を設定したところには非常に興味を掻き立てられます。消さなかった、というよりは、消してはいけなかったのではないでしょうか。
現代社会では実に記憶というものが何でも簡単に操作できてしまうような気がします。それもこれも記憶を情報として扱うことができるようになったおかげで、例えばインターネットの発達で、地理的に遠く離れた他人とも記憶を断片的であれどやりとりすることができます。またデータという形で自己の外部に大量の記憶を蓄えることも可能です。逆を言えば記憶を完全に消すまではいかなくとも、別の大量の情報によって自己の記憶を埋没させられてしまう可能性に、現代人は常に晒されているのではないでしょうか。
そのような中で、『好きになった男の子の記憶』というのは、簡単に消してはいけない記憶に違いありません。記憶を消してしまえば、もはやそれは他のたわいもない記憶と同程度の扱いになってしまうことでしょう。記憶を消さなかったことが、作品自体を記憶に残す為のアクセントになっているのではないでしょうか。

原作小説本の最後には、このような文章がありました(ところどころ中略しています)。

記憶と結びついた感情というものを設定したとき、ひとは何とでもその感情を説明することができるものだ。すこし誇張していうならば、昔からの知り合いで腐れ縁なのだとか、実はずっと好きだったとかの、いわば自分に都合のいいストーリーを、記憶という対象化された過去の時間の量的なかたまりに重ねてしまうことができる。
しかし芳山和子(注:原作の女の子の名前)は、出会ってからわずか1ヶ月に過ぎないと説明されてしまう。さらにケン・ソゴル(注:原作の未来人の男の子の名前)の愛の告白が、和子を動揺させる。
いろいろな由来や理由を求める愛は、もはや生き延びてしまった「大人」のそれであって、この和子の愛の初源的な世界とは無縁である。~「時をかける少女」の文彩(江藤茂博)

映画版では『純粋な感情』よりも『記憶』を優先したということなのでしょう。原作小説から40年が経ち、色々と時代背景が変わったことと思います。大切な自己の記憶を自分の中に留めておくことが困難な現代人が、この映画の作品背景として巧みに活用されていると思います。それが感想で述べた切なさの原因と結論づけてみたいと思います。

アニメにおけるリアルさ (涼宮ハルヒの憂鬱)

June 23, 2006 23:59
 

残すところあと2回となってしまった深夜アニメ、涼宮ハルヒの憂鬱ですが、そのクォリティは本当に神がかっていると思います。原作が『にやり』とさせられる内容であることに加え、アニメの作画や音楽がこれでもか、というくらいに細部まで作りこまれていて、本当に脱帽です。

で、今回の記事の内容ですが、その第12話『ライブアライブ』における劇中ライブのアニメーションを見て、いてもたってもいられなくなり筆を、というかパソコンのキーボードをたたいている次第です。アニメでこんなリアルな盛り上がりを体験したのはいつ以来だろう、という気がしています。このように感じさせている要因はなんなのか、思うところを書いてみたくなりました。


そのライブシーンのアニメーション。

もちろん、キャラクターの表情(普通、ヒロインがあんな顔しない)とか、楽器を弾く指使い(どうやら指使いあっているらしい)などは、リアルに感じさせる一因になっているでしょうが、それ以外にも観ていて、これ凄いんじゃない?、と思う点が2つありました。

1つは、カメラワークです。アニメというと、大体が固定された背景でキャラクターが動き回るというのが大半だと思いますが、1:04と1:26のシーンではキャラクターを追ってカメラが動く、しかもその動きがいかにも人間がしそうなブレをおこしています。
この撮り方は、ライブ映像とかでよくあるパターンではないでしょうか。おそらく目が一生懸命、対象を追っているのではないでしょうか、こういう撮り方をされると非常に躍動感あふれるリアルな映像に感じます。

そしてもう1つは、CGの使い方についてです。楽器に注目してみてください。手やスティックの影がちゃんと落ちいているし、楽器自身が動いたときに全く作画が崩れてなく、とてもリアルです。しかしながら全体としてはアニメであることを大切にしており、過度のポリゴン的な気持ち悪さは全く感じられません。おそらく楽器自体は3DCGを使って作っているのだと思うのですが、そのままだと一部だけいかにも3DCGっぽくなってしまい、アニメ全体の雰囲気を壊してしまいます。
そこでですが、3DCGとの合成のテクニックが凄いのではないでしょうか。確かに3DCGの処理にはトゥーンシェーダーというものがあって、減色をすることによりポリゴン的な感じを消すことができるのですが、それだけでは十分ではないと思います。どうやっているんでしょうか。

表現手法を凝ることによって、今回のように多大なインパクトを受けることが実感できました。こういう素晴らしいアニメがまた見られることを期待したいと思います。

すてプリ

August 25, 2004 23:20
 

院試勉強でつまらない日々を過ごす中、CATVのアニメで癒されていたりします。そんな中でもかなり真面目に週一回みているアニメがあって、『すてプリ』ことスクラップド・プリンセスだったりします。金曜深夜12:00~。

あんまり詳しくは書きませんが、どんな話かというと、『その者世界の猛毒なり、16才の誕生日を迎えたときに世界を滅ぼすであろう』という迷惑な予言をされた通称『廃棄王女』と呼ばれる女の子が抹殺されそうになるのを、義理の姉と兄とともに懸命に生き延びていくという話です。
話の筋はもちろんおもしろいのですが、特殊な世界背景がその話をより一層おもしろくしています。なんといってもピースメーカーという世界の守護者と戦っちゃうあたりがいいですね。

原作は富士見ファンタジア文庫で、アニメのほうでは原作の最後のほうをやっているような感じです。そういえば、最近はこういう系統の本は読んでいないので、院試が終わったら久しぶりに読んでみようかと思います。その昔はリナ・インバースとかヤマモト・ヨーコとかにお世話になっていたりしました(遠い目…)。

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