January 01, 2006

謹賀新年2006

[Timely]

2006high.jpg

昨年は皆様、大変お世話になりました。
今年もよろしくお願いいたします。

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January 04, 2006

Freescale 加速度計

研究の関係上、慣性センサの収集が趣味(笑)になりつつあるのですが、新しいものを見つけたのでサンプルを年末にオーダーしてみました。届いたので記事にしてみます。

今回のものはFreescaleの製品で、1パッケージで3軸の加速度が検出できるMMA7260Qというものです。スケールが6G/4G/2G/1.5Gの4段階切り替えができるので、アプリケーションにあわせてダイナミックレンジを適切なものにとることができます。現在3軸の加速度計で性能評価をしているのがSTMicroLIS3L02AS4なのですが、そちらが6G/2Gの2段階なので、それよりも高度なことができそうです。

年明けは3回程飛行機を使って実験する予定です。とりあえず次回の実験は前回の機材(1号機)に加えて、2号機(CRS03 + ADXL311(202のアナログ出力版、秋月で800円) * 2)という構成で行くつもりです。今後データは取れるだけ取りたいと思っていますので、どんどんセンサが増えていくことでしょう(笑)。

※A/D変換ユニットに使っていたEZUSB(AN2131SC)が完全にディスコンで入手難になってきたので、現在新たに68013A(FX2LP)で似たようなものを作っています、お楽しみに。
その後、USB-ADC2の記事を書きました。

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January 06, 2006

USB-ADC2

USB半導体の中で普及の銘品ともいえるEZ-USB(AN213*シリーズ)が、とうとうdis-continuedかつ入試困難品になってしまったため、このチップを使って作った計測機器『USB-ADC』の再生産ができなくなりました。『USB-ADC』はUSBにつなげるA/D変換機なのですが、ファームの書き換え次第で色々とこなせるとても使い勝手のよい機器でした。

現在、評価対象のセンサがどんどん増えているので、その数をまかなえるだけの計測機器を用意しなければならないという差し迫った用件があります。そこで、嘆いても仕方がないので、EZ-USBの後継機種のCypress FX2LP(CY7C68013A)を使って新しい基板を設計してみることにしました。この石は以前使っていたAN2131SCと比べて

  • USB 2.0に対応(以前は1.1)で転送速度が最大480Mbps(以前は最大12Mbps)
  • I/Oポート数が増えた
  • 汎用I/Oに対しステートマシンを適用することで高速I/Oとして利用可
などの長所があります。しかしながら『USB-ADC』のリプレースとして考えていますので、システムとしては同じサイズ・使い勝手であることを最優先し、その上で同等以上の機能実現を目指しました。

結果以下のようになりました。
USB_ADC2.png

左がUSB部分、右がAD変換部分です。FX2LPの中でも100ピンの製品を使っており、端子をできるだけ外に引き出しました。ADCは以前と同じ24bit変換8chのAD7739を搭載しています。ファームの設計等はまだですが、以前のファームを少し改造するだけで使えるのではないかと期待しています。

現在Olimexに発注をかけたところです。ある程度動作確認が取れたら図面等を公開しようと考えています。また各所よりこのような基板を欲しいとの意見を伺っておりますので、商品化についても考えてみたいと思います。ご意見ありましたらコメント願います。

※その後基板ができました。
※そしてWindowsで認識し、図面等を公開しました。

23:49 fenrir が投稿 : 固定リンク | | このエントリーを含むはてなブックマーク | コメント (2) | トラックバック
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January 11, 2006

最近の出来事

[Timely]

実験の準備、研究と、最近忙しいですが、今後記事にしようと思っていることをメモ程度にまとめておきたいと思います。

  • 中国の基板メーカで少量多層基板ができるPCBCartというメーカを発見しました。Olimexでは多層基板ができないので、多層基板が格安でできるところを探した結果です。Eagleでの入稿も可能なようです。見積もり(start quoteからできる)をしてみると確かに安いです。
    以前似たようなスペックでPCB-Poolというドイツの基板メーカを見つけたのですが、そこの2/3程度の価格でできそうです。今度人柱になってみようかと思います。
  • おもしろいUSBデバイスの評価版をもらいました。Sastikという名前で、見た目はUSBメモリスティックそっくりです。しかしその容量は0バイト
    何をするものかというと、どんなPCにも自分の環境が呼び出せるというデバイスで、挿すと環境が呼び出され、逆に抜くと環境が破棄されます(PCにデータが残らない)。最近セキュリティの向上が色々なところで言われていますが、そのような用途にはうってつけじゃないでしょうか。
    これから使ってみようと思います。
  • ソフトウェアGPSの本を買いました。まだ届いていませんが、非常に興味がある分野なのでじっくり読みたいと思います。
23:59 fenrir が投稿 : 固定リンク | | このエントリーを含むはてなブックマーク | コメント (3) | トラックバック
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January 15, 2006

下地島へ

今日から実験で下地島というとこに行ってきます。下地島というのは、沖縄の宮古島の隣の島で、島全体がほぼ空港の島です。島にある航空ということですが、あなどるなかれ3000mの滑走路があり(ちなみに羽田は3000mが2本、2500mが1本)、Boeing-747などの大型機の発着が可能になっています。

こんな長い滑走路何に使うかと思われるでしょうが、国内旅客機のパイロット訓練のために用いられます。そして今回は某飛行機会社のB767発着訓練に同乗させてもらって実験をすることになりました。
実験内容は主に2つで、僕の装置の実験と先輩がやっている研究の実験の2つです。僕はいつもどおり、あの怪しい機械を載せてINS/GPSの試験をします。先輩の研究はパイロットの飛行特性の解析で、発着時におけるパイロットの視覚情報(滑走路がどう見えるかとか)と操縦履歴(スロットルやコラムの操作量)を処理することによって操縦のくせを読み取り、新人パイロットの養成に生かそうという研究です。

実験が無事成功するといいのですが、その前に機材を運ぶのが大変です。空港で爆発物と間違えられないことを祈っています。

おまけリンク


10:22 fenrir が投稿 : 固定リンク | | このエントリーを含むはてなブックマーク | コメント (5) | トラックバック
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January 22, 2006

フィルムカメラが消えていく…

ニコンのフィルムカメラからの半撤退、コニカミノルタのカメラ事業撤退など、最近のフィルムカメラ事情を取り巻く環境はさらに厳しいものとなってきています。『さらに』というのはPentaxがLXを作らなくなった時点でフィルムカメラの終焉を感じてしまったからなのですが。LXの生産中止ときは本当に驚いて最終ロット品を貯金全部叩いて買ったぐらいです。

これら一連のフィルムカメラの消失は、なんといってもデジタルカメラの台頭によるものであることは間違いないと思います。さらにいえば、カメラそのももの役割が変わってきたような気がします。
フィルムカメラはカメラ本体が高いし、消耗品のフィルムを使って撮るのでそのコストパフォーマンスは遠くデジタルカメラには及びません。一方のデジタルカメラは特別な補給を必要とせずに何度でも写真をとることができます。よってデジタルカメラを持っている人はじゃんじゃか写真を撮りまくることができるし、実際非常にそういう人が多いのも事実です。彼らはカメラとしてではなく、メモとして写真を撮っているに違いありません。一枚の写真を撮るのに数秒しか費やさないのだから。

ここで僕がフィルムカメラ、さらにはオートフォーカスもついていない中判のごついカメラを使っている理由を再考したいと思います。僕はメモを取りたくて写真を撮っているわけではないし、もしかしたらデジカメで取れるような画像メモとしての写真だけでなく、フィルムカメラで撮ることができる写真自体も撮りたいと思っているわけではないのかもしれません。
じゃあなんのために、ごついフィルムカメラを持っているのか。写真を撮るときに楽しいと感じるのは、一枚の写真を撮るという行為のためにじっくりと時間をかけて景色を眺め、その過程として、写真を撮りでもしないと見つけられないような見方が見つかったときです。つまり写真を撮るという口実のもと、同じ場所に少しでも長居ができればいいのかもしれません
そのことを口で言うのは面倒だし、それをなんとなく周囲に悟ってもらうにはごついカメラの方がいいのかもしれません。

カメラを持っている方はカメラ変革期の今こそ、自身のカメラとどのように付き合っていくべきかを考えてみてはいかがでしょうか。

01:31 fenrir が投稿 : 固定リンク | | このエントリーを含むはてなブックマーク | コメント (4) | トラックバック
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January 25, 2006

GPS Time (GPS時刻)

時計の話です。
原子時計は正確に時を刻み続けています。何があっても決められた規則どおりに時は過ぎていきます。ところが僕らが住んでいる地球では日の長さ、つまり地球の公転・自転との関係で時刻を決めているので、原子時計が刻む時刻ではずれが生じ、実用上問題が生じてしまいます。そういうわけで地球上で用いている時刻である協定世界時(UTC)には、地球の自転に上手く合うようにある細工がされています。いわゆる『閏(うるう)秒』というやつで、これを挿入したり(正の閏秒)、引いたり(符の閏秒)することで調整がされます。
詳しくはWikipediaの閏秒等を参考にしてください。

なんでこんな話になったかというと、つい最近、2006年1月1日に正の閏秒、23:59:60が挿入されたため、原子時計を用いた時刻であるGPS時刻と、UTCとがまた1秒食い違うこひとになりました。実験でGPSを用いてる関係上、GPS時刻とUTCで同期をとる必要があり、1秒の狂いが重要であったりします。すっかりそのことを忘れていたため、ちょっとトラブルがありました。

ついでにこんなものを作ってみました。RubyでGPS時刻を計算するプログラムです。時刻をいれると[サイクル番号、週番号、時刻(sec)]の配列を返します。

※(2009/1/1追記) 2008/12/31の閏秒にも対応しました。

※※(20012/6/1追記) 2012/6/30の閏秒にも対応しました。
また、単体で起動した際に、GPS衛星軌道の精密歴をとってきてくれるモードを追加しました。例えば、

./gpstime.rb Jun 01 06:00:00 +0900 2012 --igs --mode=r

とすると、日本時間(GMT+9hr)の2012/6/1の朝6時に関係するRapid(--mode=r)の精密歴を取得してくれます。modeは他にUltra Rapid(--mode=u) や Final(--mode=f) があります。

※※※ (2012/6/15追記) GPSの最寄の電子基準点を求めるスクリプトを作りました。あわせてどうぞ。

23:59 fenrir が投稿 : 固定リンク | | このエントリーを含むはてなブックマーク | コメント (0) | トラックバック
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January 29, 2006

USB-ADC2 Olimex基板

開発中のUSB-ADC2ですが、Olimexより基板が届きました。

USB-ADC2_Olimex.gif

今回はOlimexではじめて両面のシルク印刷を頼んでみました。追加料金がDSS(160 x 100mmのサイズ)で1枚5ドルほどかかりましたが、それほどずれてなく十分使える品質です。これから部品を実装して色々と試してみようと思っています。

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