July 02, 2007Matlabが吐くepsをdvipdfmxで処理すると切れる
[Computer]
タイトルのとおりの現象が発生しました。最近諸事情によりMatlabを本格的に使い出したのですが、文章を書くのはやはりTeXなので、Matlabで作成した図はeps形式で保存し取り込んでいます。しかし、このMatlabが吐く図というのが曲者で、platexで処理をかけたdviでは図がしっかり読めるのですが、dvipdfmxでpdfにするとなぜが図の左側が欠けてしまうという現象がおきました。 図が出力できないMatlabなんぞ使い物にならないので、原因ならびに打開策をネットで調べてみました。最も簡単な打開策としては、イラストレータの形式であるaiでMatlabから図を出力し、イラストレータで図形を調整後、epsに変換するというものです。イラストレータからのepsは今までTeXならびにdvipdfmxを利用してきて取りこぼしたことがないので確実な方法であると思います。 さらに色々と調べてみた結果、海外の掲示板で『Inclusion of large eps files with dvipdfm』というのがひっかかりました。 実際にepstopdfを使う方法を試してみると、うまく図が表示されるようになりました。しかしpdfをincludegraphicsで取り込む際にはbbオプション、あるいはebbコマンドを利用してBoundingBoxを指定してあげる必要があります。これはepsファイルに比べて取り回しがしにくくなりますので、ここではさらにxpdfのpdftopsコマンドを利用して、変換したpdfをさらにepsに戻してみました。この戻したファイルでも確認したところ図が切れずに表示されることを確認しました。 コマンドで表すと以下の作業をすることで、Matlab epsのBoundingBoxを正しい値に修正することができました。 for f in `find . -name "*.eps"`
do epstopdf --outfile=$f.pdf $f pdftops -eps $f.pdf $f.eps mv $f.eps $f rm $f.pdf done これでMatlabを安心して使うことができそうです。 July 09, 2007WindowsでMSD+CDC (USB Composite Device)少し前に『USBでMSD+CDC (Composite Device)』という記事を書きましたが、実装がほぼ完了しました。ところがすんなりと行かないのがM$のWindows、というわけで色々と試行錯誤を行ってみました。その奮闘記をここに記しておこうと思います。 呪文のような文章が長々と続きますので、続きをどうぞ。 July 14, 2007はてなスターのカスタマイズ設置はてなスターというWeb拍手(気に入ったらボタンぽちっとな)のような機能が面白そうなので、このサイトでも設置してみました。今回はその設置に関する技術的なお話です。 このはてなスターですが、JavaScriptをテンプレートに貼り付けることによって実現されています。設置はMovableTypeなどの普通のブログなら解説サイトにあるように <script type="text/javascript" src="http://s.hatena.com/js/HatenaStar.js"></script>
とすればよいようですが、デフォルトではhtmlのh3タグ内に記事のタイトル、ならびにその中のaタグに記事への固定リンク(permalink)があることが前提となっているようです。HTMLで書くと、 <h3><a href="(固定リンク)">(記事のタイトル)</a>
のようになっていることが想定されています。少しタグの構造が異なる人でも、『観測気球』での解説にあるように、ちょっとしたスクリプトを加えることで対応可能です。例えばこのような構造がtitleというclass属性がついたh2タグで実現されている場合は <script type="text/javascript">
Hatena.Star.EntryLoader.headerTagAndClassName = ['h2','title']; </script> というような具合で対応できるようです。 しかしながら、このサイトは原型をとどめないほどテンプレートが改造されてしまっているので、上記のような簡単なカスタマイズだけでは対応できませんでした。特にタイトルにaタグでリンクをつけるのは個人的には好きでないので、例によって元のスクリプトを解析してみました。その結果、現在は以下のようなスクリプトではてなスターに対応しています。 <script type="text/javascript">
Hatena.Star.EntryLoader.loadEntries = function () { var entries = new Array; var headers = Ten.DOM.getElementsByTagAndClassName('h2','title',document); var permalinks = Ten.DOM.getElementsByTagAndClassName('div','posted',document); for (var i = 0; i < headers.length; i++) { var sc = Hatena.Star.EntryLoader.createStarContainer(); var cc = Hatena.Star.EntryLoader.createCommentContainer(); headers[i].appendChild(sc); headers[i].appendChild(cc); entries.push({ uri: permalinks[i].getElementsByTagName('a')[0].href, title: Ten.DOM.scrapeText(headers[i]), star_container: sc, comment_container: cc }); } return entries; }; </script> このサイトではタイトルはh2タグの中に納まっています。また記事への固定リンク(permalink)は別のところでpostedというclass属性がついたdivタグの中に収納されています。そこで上記のようなスクリプトで、はてなスター側に記事とURLの一覧を教えてあげることで、うまく動作することができました。 ※はてスタT欲しい 第2弾に応募してみます。 July 20, 2007PA-09ヒロセ(HRS)のDF13シリーズや日本圧着端子(JST)のZHシリーズなど、最近ハーフピッチのコネクタをよく使っています。ところがこれらのコネクタのピンヘッダ(ケーブルと接続する金属の部分、これをハウジングと呼ばれるケースに入れてコネクタは完成します)は非常に小さいので、コネクタメーカー純正の専用工具を利用しない限りうまくつけられませんでした。そこで以前『DigiKeyで日本語版カタログには載っていない商品』に書いたような、加工済みのピンヘッダ付ケーブルを買ってきて利用していました。 そのような状況の中、少し以前に工具の会社エンジニアからPA-09というハーフピッチコネクタにも対応した汎用工具が発売されました。使ってみたいなと思いつつも結構時間がたってしまったのですが、この度ようやくケーブルの長さを自由に調整したいという欲望に駆られて晴れて入手する運びとなりました。
早速、ZHとDF13で試してみたのですが、非常に綺麗に加工ができました。値段が4000円程度であることを考えると、非常によくできた製品であると思います。ちなみにコネクタメーカー純正工具は10万円くらいするようです…。 July 21, 2007コンデンサ逆接に対する一考
[Aero & Astro]
[Timely]
いちおう僕は航空宇宙産業の端くれなので、打ち上げ前の問題発覚により、問題が解決し人工衛星打ち上げの成功率を高められたことは非常に良いことであると思います。スケジュールどおりいかず、延期になったことについては残念に思いますが。
しかし、コンデンサの逆接という程度の低い問題に足を絡めとられたと思うと非常に心が痛みます。これがもし人工衛星ではなく民生品でしたら、即リコールの対象になっていることでしょう。 ところで、このような程度の低い単純なミスを早期に予防することはできなかったのでしょうか。 しかしながら、そのような電気に関する認識を体得できる土壌が、航空宇宙産業には十分に成熟していないように思われます。 この考察を掘り下げ、以下、身の周りの現状に基づいて、人数と人材育成という側面に最も問題があるのではないかと考えています。 まず人数について。将来確実に航空宇宙産業の中枢を担うであろう人が身の回りにいるので、その人たちを観察してみましたが、電気に関する知識をもっている人の絶対数がとても足りないように思われます。 人材育成という観点からは、電気に対する認識を持った人材を育てるのが難しいということが挙げられると思います。なんといっても電気的な現象は目で見えません。ある意味、勘と経験が頼りといっても過言ではなく、取得者自身にある程度のセンスが求められるのではないか、というのを、最近個人的経験から感じています。 要するに何が言いたいかというと、航空宇宙に関わる人、電気は面白いので、もっと興味を持ってくださいということです(笑)。 ※色々と個人的に調べた結果、上の記事は第一報を聞いたときの僕の主観に基づいて書かれていることが明らかとなりました。事実かどうであるかは、各人が知りうる確からしい情報を元にご判断ください。 July 28, 2007Super Sylphide 進捗状況(6) -- ケーブルのスマート化オートパイロットシステム Super Sylphideですが、最近模型飛行機に搭載して実機運用するようになりました。実機運用といっても残念ながら機能がフル完成したわけではなく、現在のところ飛行履歴をとる為のデータロガーとして活躍しています。 実機での運用を行ってみると、色々なところに気づかされます。模型飛行機の胴体は細いものが多いので、搭載に結構時間をとれてしまうことがありました。特にケーブルが外部にでている場合、サーボやスピコンといった他の配線と干渉することがあり、できるだけケーブルは外部に露出させない方がよいことがわかりました。 そこでセンサやGPSが載った基板のコネクタの配置を見直し、ケーブルが外に露出しないような新モデルをこさえました。
これからも実機運用で発生するであろう、色々な問題点をフィードバックして改良に勤めていこうと思います。 ※その後、ゲージ圧センサの較正をしました。 |
かれんだ~
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