GPSチップアンテナ リベンジしてみたが…
そういえば以前sparkfunで購入したGPSのチップアンテナの経過を書くのをすっかり忘れていました。特性解析をしていただいたり、その結果を反映して基板を新たにおこしてみたりしたのですが、やはり受かりませんでした。結果報告が遅れてしまい、(特にTakeyasuさんに)申し訳ありません。
現在の基板はこんな感じです。
sparkfunの商品ページから辿れる『Tiny GPS』では、自身でLNAをつけて衛星の捕捉ができたそうですが、こちらは相変わらず衛星がつかまってくれません。
商品に問題があるわけではない(150111のアンテナ型番は、中心周波数がGPS L1よりも若干低めに設計されていたという問題はありますが)と思います。アンテナ設計は素人では難しいということが身をもって体験できたのが、最大の成果だと現在では認識しています。
コメント
不明な要素(アンテナと LNA )が二つ組合わさっているので、単純化して確認してみようと思います。
アンテナは単品なので、ネットアナで確認後に、素性の判っている LNA を接続して受信を試してみます。
LNA も、ネットアナの信号源側にテスト・アンテナをつけて、空間結合でチップ・アンテナ込みの特性を、まず測定します。次に、発振の有無を確認するために、LNA 出力をスペアナで確認します。
できれば、LNA 単品に素性の判っているアンテナを接続して受信を試したいところです。
Posted by: Takeyasu : July 2, 2008 11:33 PM>Takeyasuさん
一度ならず二度までも助けていただけるとは、本当にありがとうございます。メールをお送りさせていただきました。
エレメント周りは改善できたと思いますが、グラウンド・プレーンを形成する GND 側が小さすぎるのでは、、、と推測します。
このアンテナは線状型の変形なので、基本的なダイポール・アンテナを考えてみると良いでしょう。ダイポール・アンテナのエレメントの片側はチップ状に短縮されましたが、もう片方のエレメントはどうなったのでしょうね?
まだチップ「エレメント」であって、チップ「アンテナ」にはなっていない!? データ・シートにあるリファレンス・デザインの基板の大きさは伊達ではない。
Posted by: Takeyasu : July 3, 2008 08:49 AM評価検討を継続しておりますが、疑問が出てきました。これまでは基本共振周波数が1.5GHz帯になるようにと考えてきたのですが、このチップ・アンテナに基板誘電体などで思いっきりキャパシティブ・ローディングを施すと、基本共振周波数が1GHz以下になり、2次共振周波数が1.5GHz近くになります。
これは、そういう使い方のアンテナかもしれないと、、、データシートにあるリファレンス・デザインのプリント基板に搭載してみようかと思っています。
Posted by: Takeyasu : July 21, 2008 10:00 PM>Takeyasuさん
メール等も戴き色々とありがとうございます。
素人質問で申し訳ないのですが、(あまりゲインが稼げなさそうな)2次等の高次共振周波数を使うということは、よくあることなのでしょうか。引き続きご検討してくださるということで、感謝この上ないですm(_ _)m
よくあることか?と聞かれると、よくある訳ではないです。アンテナとして高調波関係でドライブする方式はありますが、そもそも極端に小型化したチップアンテナでは、そのような使い方は無いのではないかと思っています。
検討の過程でそのような挙動も見受けられたので、思考/試行のひとつとしてです。
搭載基板の誘電率と厚みに対応して三種類の周波数オプションを準備しているのだろうと想像しますが、ここまで(1.5GHzと1.2GHz)ずれるのか?と疑問に思っています。本当にGPSのL1用なのか?という疑問です。
エレメントに対して(結構大きめな?)キャパシタを直列に入れると共振周波数は上がるはずですが、それではアンテナとしての効率は低くなるので、間違ったアプローチだろうと考えています。ただし、それは一度試してみましょう。
Posted by: Takeyasu : July 22, 2008 07:59 PM>Takeyasuさん
なるほど、よくわかりました。色々試行錯誤していただき感謝です。
L1 周波数にきっちりと追い込んだ結果、チップアンテナ単品に市販品改造の LNA を接続して受信できました。C/N はパッチアンテナよりも約 10dB は悪いのですが、6CH (私のレシーバは旧式で、6CH しかない、、、)全部にロックすることができました。
同様の構成で初号機アンテナでは殆んど受信できませんでしたので、大きな進歩です。
一方、LNA 付きチップアンテナの方は残念ながら全く受信できず、、、 こちらはチップアンテナの同調追い込みが不十分なのか、あるいは BPF 無しなので、近隣電波の干渉を受けているのかもしれません。
ちょっと時間が経ってしまいましたが、進捗の報告を。
Posted by: Takeyasu : August 6, 2008 10:08 PM>Takeyasuさん
根気強く解析をしていただき、またメールで戴いた詳細情報も含めて、大変ありがとうございます。
チップアンテナの裏面のスルホールを処理して、電気長を短縮するアイデアは、一番始めのディスカッションで戴いたアイデアでしたが、これが一番有効に機能するとは正直"GPSアンテナ"として売られている製品の名称を疑わざるを得ないのではないか、というのが正直な感想です。
LNA付きが機能しないことであげられている、『共振周波数の追い込みが足りない』ということですが、メールを見る限り共振周波数が40MHz程度低いだけなので、どちらかというと干渉の方が疑わしいのではないか、と考えております。
LNA付きの方は明確に同調周波数を測定した訳ではなく、単体と同様の処置を行なっただけです。スルーホールのレジストを剥離したのですが、今ひとつ半田の乗りが悪いので、半田付け不良も自分では疑っています。LNA付きの場合は SG から信号を入れて、ピークを取る方法で明確に同調周波数をもう一度追い込んでみましょう、、、
引用されている「Tiny GPS」も眺めてみたのですが、アンテナの型番は同じですよね、、、基板はガラスエポキシではないように見受けられますが、ここまで相違があるのが不思議です。LNA 後段にも BPF は挿入されていませんし、、、
極端に小型化されたアンテナなので、同調をきっちり取らないと駄目というのが教訓です。初回のトライアルのあと、この方面で情報交換している友人と話したのですが、友人が話をしたことのあるチップ・アンテナ屋さん曰く、個別 OEM 毎の一品料理だとのことです。今回の実験で、それを実感/納得した次第です。
しかし、「Tiny GPS」との違いは何でしょうねぇ、、、
Posted by: Takeyasu : August 7, 2008 11:07 PMコメントする
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それでは再度、測定と通常アンテナとの比較受信をやってみましょう。
受け渡しは前回と同じで、、、
Posted by: Takeyasu : July 2, 2008 10:17 PM