H8/3694用のフレームワーク
室内飛行機の自律制御システムを秋月電子のH8/3694ボードを利用して作成しているのですが、色々とプログラムができてきたので、ソースを公開してみようと思います。
ところでですが、マイコンで電子工作をする際、シリアルポートからデータを送受信したりだとか、A/D変換をしたりだとか決まりきった動作があると思います。そういったものは別のシステムを作成する際にも後々再利用が可能なので、そういったコードはフレームワーク、つまり枠組みとしてできる限りアプリケーション寄りのコードから切り離しておくと便利だと思いませんか?
今回はそういったコンセプトで再利用可能な部分を切り離してみました。ソースをおいておきます。なおまとめてダウンロードしたい方はtar玉で固めておきました。cygwinなら
wget https://fenrir.naruoka.org/download/embedded/framework/H8_3694/H8_3694_framework.tar.bz2;
tar -jvxf H8_3694_framework.tar.bz2
とすることで全コードを入手できます。
tar -jvxf H8_3694_framework.tar.bz2
フレームワークの主な内容ですが、シリアル送受信、A/D変換、インターバルタイマ(タイマAを使用)、ウォッチドックタイマをサポートしておりスタートアップルーチンとリンカスクリプトも内蔵しています。シリアル送受信とA/D変換にはリングバッファを使用しているので、途切れのないやり取りが可能です。この辺りの事情は『ソフトウェアFIFO』の記事を参考にどうぞ。
このフレームワークを利用する場合はH8用gccやmakeが必要です。開発環境の導入は『h8300-elf Makefile』の記事を参考にどうぞ。開発環境の導入が完了したら、フレームワークを展開したトップディレクトリのmain.cに自分用のアプリケーションコードを書き
make
するだけです。使い方はフレームワーク自身のソースや、それを利用して作った室内飛行機用のコード、あるいは自動生成のドキュメントを参考にしてください。関数の一覧が一番役に立つかもしれません。
最後にですが、動作検証は秋月のH8/3694でしています。リンカスクリプトを少々修正することで同じTinyシリーズの3664にも対応可能だと思います。
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