May 18, 2013

Super Sylphide 進捗状況(64) -- Tiny Featherの最安価開発環境

オートパイロットシステムTiny Featherですが、開発をはじめた数年前と比較して、開発に必要となる環境を構築する費用が安くなったようです。そこで、最も安く環境を構築するのに必要となる物品をリストアップしてみることにしました。

まず大物として、Tiny Featherに搭載されているDSPであるTexas Instruments TMS320C6745の開発環境です。ソフトウェアとしてコンパイラ等をまとめた統合開発環境、ハードウェアとしてJTAGデバッカが必要です。

統合開発環境は、純正のCode Composer Studio (CCS) v5で一択なのですが、ライセンス形態がいくつかあり、90日間の評価版として使う分には無料で使えるようです。公式のWikiにCCSのダウンロード先が紹介されています。なお購入するとインストールできるコンピュータを固定したNode lockedで445ドルです。僕は普段有償のNode Lockedを使っており無償の評価版を使ったことはないのですが、無償版は期限が切られているだけで機能に有償版と差はないようです。

JTAGデバッカは、デバッカの性能に応じて、また純正品以外にもセカンドパーティ製品があったり、と選択肢があります。機能は最低となりますが、XDS100クラスと呼ばれているデバッカ群がC6745を開発できる最も安いデバッガとなります。僕はそのクラスのデバッカとして100ドル程度のBlackhawk社製XDS100v2Dを所有していますが、問題なく使えています。他に所有しているJTAGデバッカのSEED社製XDS560PLUSと比べると、バイナリのDSPへのダウンロード速度が遅いというのがありますが、その他の点は満足しています。

他に小物として、ハードウェアとしてのTiny Featherとの結線があります。僕は前作Super Sylphideでも使用した自作デバックアダプタ基板(Eagleの回路図アートワーク)を接続用に使っていますが、これは気合で直結でも大丈夫だと思います。またソフトウェア側にもライブラリとしてC674x-MathlibC674x-DSPLibPSP(互換性があるTMS320C6747を使う)の導入が必要ですが、これらは無償で入手できます。

DSPに続いて、Tiny Featherに搭載されているCPLDであるAltera MAXIIの開発環境も必要となります。まずソフトウェアとして、純正の開発環境であるQuartus IIが必要ですが、無償のweb editionで問題ありません。またハードウェアとしてJTAGケーブルが必要となりますが、純正ケーブルのUSB Blasterの互換品が安く手に入りますので、それで十分です。僕はway engineerという電子部品屋の10ドル程度のケーブルを使っています。JTAGケーブルとTiny Featherの接続は僕はDSPのところででてきたデバックアダプタを使ってしまっていますが、こちらも直結でなんとかなると思います。

以上、購入する製品は、DSP用JTAGデバッカのXDS100、およびCPLD用JTAG用ケーブルの2つで、合計して100ドルを少し超える程度の価格となります。なおTiny Featherのご先祖であるSuper Sylphideを開発した当時は、CCS、およびDSP用JTAGデバッカがとても高く、4000ドル以上投入したと思います。とてもいい時代になったものですね。

※次の進捗記事は拡張データロガーについてです。

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コメント

はじめまして。いつも楽しく拝見しております。
Alteraのデバッガは日昇の4000円が最安だと思っていたので、9ドルは衝撃でした(笑)
同じ場所にあったTIのJTAGデバッガ?( http://www.wayengineer.com/index.php?main_page=product_info&cPath=50_51&products_id=840 )もかなり安いようですが、これで何処まで出来るのか非常に気になります。

Posted by: MM : May 29, 2013 03:20 PM

こんにちは。CCSv5の無償ライセンスですが、評価版ライセンスの他に Bundle License (Free Limited License) というものがあり、こちらは期間無制限です。使用可能なエミュレータはXDS100クラス・エミュレータとTI製の評価ボードやスターターキットのオンボード・エミュレータに限定されますが、それ以外の制限は無いようです。

Posted by: SiGe : May 29, 2013 11:06 PM

fenrirです。

> MMさん
いつも見てくださり、ありがとうございます。TI互換のJTAGエミュレータなのですが、ここのではなくebayで買ったものなのですが、まったく動かなかった経験があります。ということでTIの互換品を買う場合は、TI本体で紹介があるメーカ(spectrum digital/blackhaw/seeddsp等)以外はそれ以降避けるようになってしまいました。ここのはどうなんでしょうね(笑)

> SiGeさん
なるほどー。無償版ライセンスもいろいろとあるのですね。XDS100と組み合わせるなら、Bundle Licenseがよさそうですね。

Posted by: fenrir : May 30, 2013 11:04 PM

はじめまして、W2Rと申します。
コメントの場所としてふさわしくないかと思いましたが、Super Sylphideの最新のポストでしたので、ここにコメントさせて頂きます。
ブログを参考にさせていただいています。INSまでは行きませんが、
カルマンフィルタとクォータニオンを使ったAHRSを作っています。
カルマンフィルタはうまく動いていますが、ひとつ計算の仕方がわからないことがありまして、教えを乞いたいとおもいました。
クォータニオンの4つの要素の共分散行列の対角成分の平方根が、誤差推定値(?正しい名称かわからないです)となると思います。
クォータニオン自体は簡単にオイラー角に変換できましたが、4つの誤差推定値から、ロール,ピッチ,ヨーそれぞれの誤差推定値に
変換(投影?)する方法がわからず困っています。
もしなにか良い方法をご存知でしたら、ヒントをいただけたらと思っています。
よろしくお願いします。

Posted by: W2R : June 6, 2013 03:27 AM

>W2Rさん
コメントありがとうございます。オイラー角での推定誤差を求めたいとのことですが、クォータニオンをオイラー角に変換する式を全微分して、その1次の係数をとればよいです。微分を取る際に1/cosなどがでてくるので、それをどう考えるかが重要になってくると思います。

Posted by: fenrir : June 7, 2013 07:08 AM

早速の回答有難う御座いました。やってみます。

Posted by: W2R : June 7, 2013 11:13 AM
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