クワッドロータの電源回路
先日、クワッドロータ XAircraft X650 をお披露目しましたが、そのフライトコントローラをぼちぼち作っています。その過程で、電源回路にちょっと気になることがあったので、記事を書きたいと思います。
X650をはじめ多くクワッドロータの電源回路は、おおむね以下のようになっています。
メインバッテリから4つのESC(スピコン)に分岐し、それぞれのESCがそれぞれのモータを回すことになります。一方、ESCはメインバッテリよりも低い電圧の電源を新たに生成し、フライトコントローラや受信機用を駆動しています。いわゆるBEC(Battery Eliminator Circuit)電源と呼ばれるものです。BEC電源はESCの数だけ、すなわち4つ生成されることになります。
ここで問題となるのが、その4つのBEC電源を並列接続してしまう可能性があることです。BEC電源は多くの場合、リニアレギュレータで生成されているのですが、リニアレギュレータを並列接続して使うことは推奨されていません。リニアレギュレータは個体差があり、生成される電圧が細かい部分で異なります。並列に接続すると電圧の高い側から異常に電流が供給されることになるためです。
一般的なラジコン飛行機やヘリは、ESCが1つしかなくBEC電源は1つ、あるいは複数のESCを使う場合は受信機用の電源を別途用意することが多く、BEC電源を並列にしてしまう可能性は低いようです。クワッドロータならではの問題点というこだと思います。
僕が計画中のフライトコントローラは、ESCから供給される4つのBEC電源のうちの1つでも十分電力に余裕がある予定です。並列接続しないように気をつけたいと思います。
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