October 15, 2006

無償PDFライフ(作成と結合)

PDFを作ることが多くなってきたこの頃です。しかもTeXでPDFを作るだけでは用が足りなくなってきました。例えば、元ファイルがM$のワードでなければいけないという指定がある場合や、自分が作成したPDFと別の方が作成したPDFを結合して提出しなければならないという事態が発生しました。
もちろんワードで書式指定されているぐらいなら、『ワードをTeX化するテクニック(位置あわせ編)』などを駆使してがんばってTeXで作ります。そのほうが綺麗だと信じていますから(笑)。

もちろんおとなしく本家AdobeのAcrobatを買えば一発で解決する内容なのですが、できるだけお金をかけずにすませたいというのが人情だと思います。そこで今回は無料でPDFを作成したり編集するツールを調べてみましたので、その紹介をしてみようと思います。

続きをどうぞ。

まずはPDFを作成するツールですが、調べてみたところPrimoPDFというツールがなかなかいけています。本家謹製のAcrobatでは、アプリケーションを立ち上げた後に、プリンタとしてPDFWriterかDistillerを選択、印刷コマンドでPDFを作成できますが、それと同じくプリンタとして登録されるので使い方はとても簡単です。印刷を指定した後は、PDFの品質やセキュリティの指定(パスワードを掛けたり、コピペを禁止するなど)を行えばPDF完成となります。
性能についてですが、この手のソフトでメジャーなエンジンであるAFGL Ghostscript(代表的な和文サイトはこちら)を用いているので、PDFの出来栄えや信頼性についても問題ないと思います。ためしにワードファイルPrimoPDFでPDFにしてみました。図はイラストレータで作成したものをWMF(Windows Meta File)形式でエクスポートしたあと、ワードでファイルから取り込んだものです。綺麗にできているのが確認できると思います。あとセキュリティを試すため、コピペ禁止にしてみました。

あとは結合編ですが、こちらはpdftkというUNIXのコマンドラインツールを使いました。詳しい使い方は@ITの『LinuxでPDFファイルを分割/結合するには』をどうぞ。簡単に結合や分割ができます。
ところでですが、このpdftkはUNIXのコマンドラインツールということで、Cygwin上でコンパイルしてみました。もちろんWindowsネイティブのバイナリが提供されているので、それを使うに越したことはないのですが、興味本位というやつです。で、面白いことがわかりました。gcc一族のjavaコンパイラ、gcjを使用してJavaコードからネィティブバイナリを吐き出していました。gcjを実用しているのははじめて見たような気がします、少し感動しました。
ちなみにCygwinでコンパイルする際ですが、libwmfやlibjasperが必要なことと、ライブラリのリンクがデフォルトでは不完全(_inflate*や_iconv*がundefined symbol、Makefileにそれぞれ-lz、-liconvで解決可能)でエラーがでることに要注意です。

無料のツールでも十分PDFライフを堪能できることが示せたかと思います。最後に、僕はこれらのツールの回し者ではないので、よりよいツールがあるようでしたら是非教えていただきたく思います。

21:55 fenrir が投稿 : 固定リンク | | このエントリーを含むはてなブックマーク | トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: https://fenrir.naruoka.org/mt/mt-tb.cgi/523
コメント

おー。フリーのPDF Viwerは知ってましたけど、印刷できるのもあるんですねー。完成度もいいようですね。私はAcrobat買っちゃったけど入ってないPCにはこれを入れようかなー・・・。

Posted by: まや : October 16, 2006 08:47 AM

>まやさん
Acrobatをお持ちでしたら、そちらの方が確実ですね。でもアクティベーションとかあるんでしたっけ、Acrobatの最新版は。

Posted by: fenrir : October 17, 2006 09:47 PM
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?
(次回以降コメント入力が楽になります)
  • 匿名でのコメントは受け付けておりません。
  • 名前(ハンドル名可)とメールアドレスは必ず入力してください。
  • メールアドレスを表示されたくないときはURLも必ず記入してください。
  • コメント欄でHTMLタグは使用できません。
  • コメント本文に日本語(全角文字)がある程度多く含まれている必要があります。
  • コメント欄内のURLと思われる文字列は自動的にリンクに変換されます。