October 31, 2003押井 守 『イノセンス』今朝のズームインスーパーで知ったんですが、押井守が新作を製作中の模様。最近放送された攻殻機動隊のTVシリーズ『Stand Alone Complex』をベースにした作品?? 本日、公式サイトもオープンした模様。
攻殻機動隊『Stand Alone Complex』について。出来はすばらしいです。CGを多様しているのに、動きに不自然さがないし、なにより話がわかりやすく、最後まで筋が一貫しているので◎。これをみるとMatrixなんか、みんなが絶賛するほどたいしたことないなと思えてくるな。Matrixの監督だって日本のアニメファンだしね(笑)。 西暦2030年には機械と人間の境界があるのだろうか、はたまた人間の個体識別はつくのだろうか、そんな疑問がこの作品をみているとわいてくる。Matrixが人間と機械の競争を描くのに対して、攻殻では人間と機械の共生、いや、競合を描いている、その両者が同時期に公開されているのがなんとも面白い。もしかしたらよくいわれるように、文化圏の違いなのかもね。欧米の国々はあくまで人間と自然を区別するのに大して、日本では『八百万の神』と人間がともに身近な存在なわけだし。 Stand Alone ComplexのHPをみると、『ネットから離脱しろ』の文字が。どういう意味だろうか。この作品がサリンジャーの『ライ麦畑で捕まえて(原書名: Catcher In The Lie)』をテーマにつくられていることを考えると、ネット社会=インチキばかり、そのインチキとは個性の弱体化であり、なんとかして個を確立するには、『ネットから離脱せよ』、ということなのか。だが、僕が思うに、『ネットから離脱せよ??』ということなのではないだろうか。(インターネットに限らず情報網という広義の意味での)ネットを切り離しては、現代人として生きていくことすら難しい。この社会でどうすれば個として存在しつづけることが出来るのか、この作品を通じて考えて欲しいというアンチテーゼな標語なのではないだろうか。
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