MacOSXでPPPoEマルチセッション (ルータ不要)
MacOSXで光ファイバーやADSLでプロードバンドルータなどをかまさずに直接インターネットに接続されている方はどれくらいいるのでしょうか?僕もその一人です。
今回はそのMacOSXから複数のISP(インターネットプロバイダ)に同時にリンクを張る、いわゆるPPPoEマルチセッションの方法を試してみました。
実はMacOSXからGUIの操作をしているだけではマルチセッションにはならないため、プロバイダが異なる場合(例えばISPとフレッツ・スクウェアの組み合わせなど)はいちいちFinderから『場所』をかえて再接続するという手続きが必要でした。これは面倒だと思いませんか?
加えて、Windowsでは多くの場合マルチセッション対応の接続ツールが提供されているため、こんな不便な思いはすることはないでしょう。これは差別だっ、ということでチャレンジしてみました。
結果からいうとできました。MacOSX自体、FreeBSDなところが結構あるので、その方法に従ってやっていけばうまくいきます。今回は例としてISPとフレッツ・スクウェアの例で試してみたいと思います。
方針としては
- ISPに接続した状態でpppdを使ってフレッツ・スクウェアに接続できることを確認する
- フレッツ・スクウェア側に流れて欲しいパケットが正しく流れるようrouteコマンドを使ってルーティングテーブルを設定する
- namedを用いてフレッツ・スクウェア側の名前解決を行えるようにする(DNSを自分で立てず、/etc/hostsを編集することによっても解決可能だが自分で立てたほうが楽)
方法(自己責任でお願いします)は続きをどうぞ。
1.ISPに接続した状態でpppdを使ってフレッツ・スクウェアに接続できることを確認する
まず、/etc/ppp/peer/flets-squareというファイルを作成し、フレッツ・スクウェアの設定を追加する。追加する設定の例は
nodefaultroute # DefaultRouteはISP側
#replacedefaultroute # 書き換えないのでコメントアウト
hide-password # パスワードは保護する
noauth
persist
#usepeerdns # DNSは自分でなんとかするのでコメントアウト
user guest@flets # フレッツ・スクエアのユーザ名
noproxyarp
パスワードの設定を/etc/ppp/pap-secretsに追加する。
この設定を元にしてpppdを起動する。
ちなみに切断は
2.ルーティングテーブルの設定
routeコマンドでフレッツ側にパケットがながれるよう、ルーティングテーブルを設定。
3.名前解決
まだDNSが起動していないなら起動する。MacOSXだとBINDが標準でついてくるので、それを有効にすればOK。有効にするには/etc/hostconfigをDNSSERVER=-YES-にすればOK。
/etc/named.confに以下の設定をたす。
type forward;
forward only;
forwarders {
220.210.194.67; // ns1.flets
220.210.194.68; // ns2.flets
};
};
zone "194.210.220.in-addr.arpa" {
type forward;
forward only;
forwarders {
220.210.194.67;
220.210.194.68;
};
};
最後にDNSをISPではなくlocalhostをひきにいくようにする。
僕はこれでできましたが、環境によって違うのでいろいろ試行錯誤してみてください。
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